木幅を固定した結び目の自明性判定問題

西村 勇哉


概要

3次元空間内の結び目がほどけているかどうかを判定する問題を自明性判定問題という.自明性判定問題は決定性多項式時間アルゴリズムをもつと予想されているが,証明はされていない.

グラフ理論を対象としたNP完全(困難)な問題に対して,木幅を固定すると多項式時間アルゴリズムが存在する場合がしばしばある.

本演習では,結び目補空間の単体分割のface pairingグラフの木幅を固定した自明性判定問題に対して,動的計画法を用いたアルゴリズムを提案した.しかし,このアルゴリズムは木幅を固定しても多項式時間限定であることは示せていない.そこで提案したアルゴリズムの性質を検討するため,最小交点数12以下の結び目の最小交点図式に対して計算機実験を行った.

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レジュメ

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